ヤクルト「Y1000」
乳酸菌シロタ株の働きによりストレス緩和と睡眠の質向上が期待できる機能性表示食品の乳酸菌飲料がどのようなものなのか、通常版ヤクルト400と比べて何が違うのか?を詳しく解説
ヤクルト史上最高密度の乳酸菌シロタ株を含む乳製品乳酸菌飲料「Y1000」
ヤクルトから発売される「Y1000」は、ヤクルト史上最高密密度の生きた乳酸菌シロタ株1,000億個(1ml当たり10億個)を含む乳製品乳酸菌飲料だ。
乳酸菌シロタ株により一時的な精神的ストレスがかかる状況での睡眠の質を高める機能が報告されたことから、乳酸菌の効果として有効な腸内環境改善や免疫力UPに加えて「睡眠の質」にフォーカスすることで大ヒットした商品になっている。
乳酸菌 シロタ株(L.カゼイ YIT 9029)のストレス緩和作用については、進級に重要な学術試験を受験する4年次の健常な医学部生の男女を2群に分けて、
被験食群には「乳酸菌 シロタ株を 1,000 億個含む飲料」を、対照群には疑似飲料(味や外見は同じ、有効成分を含まないもの)を1日1本(100ml)学術試験の8週間前から飲用
した結果によるもの。
結果はストレス体感調査において被験食群では対照群と比較して有意に低い値を示したことによるもの(対象者47名)
また被験食群では対照群と比較して、ストレス下で増加することが報告されている唾液中コルチゾール濃度の上昇が学術試験の直前に有意に抑制されている。
睡眠の質向上については、進級に重要な学術試験を受験する4年次の健常な医学部生の男女を2群に分け、被験食群には「乳酸菌シロタ株を1,000億個含む飲料」を、対照群には疑似飲料を1日 本(100ml)を学術試験の8週間前から試験終了後3週間まで飲用する試験を2年度に渡り実施
その2試験のデータをとりまとめて解析(対象者 94 名)を行った結果、脳波の測定による評価において、被験食群では対照群と比較して熟眠時間を示す指標(ノンレムステージ 3 の睡眠時間)と熟眠度を示す指標(第一周期のデルタパワー)に有意な増加が認められている。
また睡眠調査票よる眠りの評価において、被験食群では対照群と比較して「起床時眠気(すっきりとした目覚め)」を示すスコアに有意な改善が認めらている。
https://release.nikkei.co.jp/attach/616164/02_202108161429.pdf
以上の内容を根拠として乳酸菌シロタ株を1,000億個含む飲料、つまりY1000又はヤクルト1000が睡眠の質向上・ストレス緩和・腸内環境改善とする機能性表示食品としているのだ。
ヤクルト1000とY1000の違いとは?
ヤクルトの製品で乳酸菌シロタ株を1,000億個含むものは「ヤクルト1000」と「Y1000」の2種類があり、ヤクルト1000が宅配商品、Y1000が店頭商品。
どちらも乳酸菌シロタ株を含む乳酸菌飲料であり、どちらも増産しているとはいっても発売から1年以上経過した2022年12月現在でも品薄の人気商品だ。
ヤクルト1000とY1000の大きな違いはヤクルト1000が乳酸菌シロタ株1000億個、Y1000が乳酸菌シロタ株1100億個含有されている点がひとつ、
価格はY1000のほうが20円高く、内容量はY1000のほうが10ml多い。
ヤクルト1000・Y1000の買い方
宅配タイプのヤクルト1000を注文するにあたっての「ヤクルト届けてネット」は、短期間で大幅な注文があるため「ヤクルト届けてネット」での新規お申し込みの受け付けを一時休止している状況が続いている(2022年12月現在)
以前は街中のヤクルトレディに直接声をかけてヤクルト1000が買えた時期もあったが現在はそれも厳しい状況だ(状況により買える場合もあるらしい)
SNSでは、街中のヤクルトレディへのアプローチの時に面白がって『レディ』と声かけする事案が一時期あったほど話題になった時期もある。
Y1000はスーパーやコンビニといった小売店で販売されているものだが、コンビニやスーパーでは朝の入荷後すぐに売り切れてしまい、その後はY1000の棚に何もないまま一日が終わることも珍しくない。
Y1000も増産しているとはいっても品薄状態が慢性化、「Y1000は一人一本」までの注意書きしか見たことが無い人も多いはずだ。
Y1000の品薄状況&朝の争奪戦については小売店側も頭を悩ませているのが現状になっている。
飲む時間はいつでもOK
ヤクルト1000・Y1000は睡眠の質を改善ということで飲む時間を気にする人が多い。それもあってヤクルト公式サイトでは以下のようにアナウンスしている。
「Yakult(ヤクルト)1000」や「Y1000」を飲むのに効果的な時間帯はいつですか。
⾷品のため、基本的にいつお飲みになってもかまいません。
毎⽇継続して飲⽤していただきたい商品なので、⼀⽇の⽣活の中で、続けやすい時間帯にお飲みください。
また、就寝前に時間を決めて飲む必要はございません。
とはいっても虫歯になる糖として「ぶどう糖果糖液糖」「高果糖液糖」が含まれることを考えると、寝る直前は避けた方がよいと考えるのが一般的だ。
寝る前だとしても歯を磨く前に飲むとするのが妥当だろう。
Y1000の原材料名と栄養成分表示
種類別:乳製品乳酸菌飲料
無脂乳固形分:3.6% 乳脂肪分:0.1%
原材料名:砂糖(国内製造)、脱脂粉乳、ぶどう糖果糖液糖、高果糖液糖/安定剤(大豆多糖類)、香料
内容量:110ml
保存方法:10℃以下
製造所:株式会社ヤクルト本社茨城工場 茨城県猿島郡五霞町大字川妻1232-2
【栄養成分表示(1本(110ml)当たり)】
- 熱量 70kcal
- たんぱく質 1.7g
- 脂質 0.1g
- 炭水化物 15.6g
- 食塩相当量 0~0.1g
【機能性関与成分】
- 乳酸菌シロタ株(L.カゼイ YIT9029)1100億個
アレルギー物質(28品目中)乳・大豆
引用元:Y1000 パッケージ
味は通常のヤクルトと同じ
Y1000は乳酸菌シロタ株が1100億個も入っているのだから味も通常版のヤクルト、例えば乳酸機シロタ株を400億個配合したヤクルト400の倍だから濃厚な味...と思っている人がけっこう多い。
しかし実際のY1000の味・香りは通常版のヤクルトと同じ、通常版より美味しい・不味いの差は無いのだ。
これもY1000が品薄で買えない、飲んでみたいけど売っていないといった状況があってのイメージなのだろう。
どうしてもY1000と同じ量の乳酸菌シロタ株を1100億個毎日摂って睡眠の質を改善させてみたいなら、通常版のヤクルト400を2本、乳酸菌シロタ株300億個配合のヤクルトファイブを1本飲めばY1000と同じ1100億個になり(その分お金がかかります)、
品薄が続くY1000争奪戦に参加する必要もないのだ。